医工学コース
准教授 山岡 禎久 (YAMAOKA Yoshihisa)
E-mail:yamaoka [at] cc.saga-u.ac.jp (メールアドレスは [at] を@に変更してください)
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専門分野: | 生体光イメージング,光音響イメージング,バイオイメージング,精密光計測,非線形光学 |
所属学会: | 日本生体医工学会,応用物理学会,日本超音波医学会,日本組織細胞化学会,アメリカ光学会(OSA),国際光工学会(SPIE) |
佐賀大学教員総覧データベース
医療応用を目指した生体深部イメージング技術の開発
蛍光顕微鏡に代表される光イメージングは高空間分解に生体,組織,細胞などを生きたまま観察できる方法として,医学,生物学の分野において必要不可欠なものとなっている.長年の光計測,光源,分光技術の発展に加えて,光吸収,蛍光,光散乱などが分子特異的であるという性質を利用しているため,光イメージングは分子を対象として高コントラストな画像化が可能である.しかしながら,光にとって生体は高散乱体であるため,生体深部の観察が困難であるという問題が存在する.一方,医療で一般的に用いられるコンピューター断層撮影法(Computed tomography; CT),核磁気共鳴画像法(Magnetic resonance imaging; MRI),超音波画像診断装置(Ultrasonography; US)は生体深部観察することができるが,光イメージングのような高空間分解能,高コントラスト像を得ることは難しい.図1は,横軸を空間分解能,縦軸を深達距離としたときの種々の生体イメージングの観察可能な領域を示している.図1からわかるようにミリメートルからセンチメートル(皮膚や管空臓器など)の生体深さを数十から数マイクロメートル(細胞の大きさ)の空間分解能で観察できる方法は存在しない.そのようなギャップを埋める新しい生体可視化技術を開発することが我々の研究の目的である.そのための方法として,特に光と超音波を融合させた光音響イメージングの研究,開発を行っている(図2:光音響イメージングによる代表例).図1 生体イメージング技術の性能(空間分解能と深達距離)
図2 光音響イメージングにより得られたラット精巣血管走行