機能材料工学コース
准教授  矢田 光徳 (YADA Mitsunori)
E-mail:yada [at] cc.saga-u.ac.jp (メールアドレスは [at] を@に変更してください)

1993九州大学工学部応用化学科卒業
1995九州大学工学研究科応用化学専攻修士課程修了
1995宮崎大学工学部 助手
1998宮崎大学機器分析センター 助手
1999宮崎大学工学部 助手
2000佐賀大学理工学部 講師
2002佐賀大学理工学部 助教授
2007佐賀大学理工学部機能物質化学科 准教授
2010佐賀大学大学院工学系研究科先端融合工学講座 准教授

専門分野:セラミックス、粒子・薄膜、電池材料、発光材料、生体材料、濡れ性
所属学会:日本セラミックス協会,日本化学会,日本人工関節学会,日本骨・関節感染症学会

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セラミックス粒子・薄膜のナノ・マイクロサイズでの形態制御と機能材料への応用

私の研究室では,セラミックスの粒子をナノメートルもしくはマイクロメートルのサイズで形をコントロールしながら合成する研究を行っています.1ナノメートルは0.000000001メートル,1マイクロメートルは0.000001メートルのことですし,形も球やチューブやロッドやワイヤーやプレートや蜂の巣等の様々なものがあり,とても小さい世界に挑戦する研究であることがわかると思います.また,これらのセラミックス粒子の機能を最大限に,また,効率的に発揮させるために,これらの粒子の集まり方や並べ方をコントロールする研究も行っています.下図の電子顕微鏡写真は私の研究室で合成したセラミックスの一部です.美しい形や不思議な形に遭遇した時の感動は何物にも代えられないものがあります.これらのセラミックスは水溶液中で合成されます.水に溶かす原料の種類や濃度,また,反応の温度や時間や圧力や空間を制御することにより,水溶液中に溶けていたイオンからこれらの特異的な大きさや形のセラミックスが自動的に組みあがるのです.


このようなセラミックスの特異的な形は,突き詰めていくと,セラミックス中の原子やイオンの特異的な配列に起因します.原子やイオンの特異的な配列は特異的な機能を発現させる場合があります.私の研究室では,合成したセラミックスの触媒材料,電池用材料,人工骨や人工関節等の生体材料,発光材料,濡れ性制御材料,磁性材料等への応用に関する研究も行っています.具体的には,触媒材料では有害なガスが高効率で分解されたり,電池用材料では電池の容量が増加したり,生体材料では体内で優れた骨形成能と抗菌性を併せ持ったりするわけです.

私のグループでは,企業との共同研究も積極的に行っています.こういう大きさで,こういう形で,こういう組成のセラミックスが欲しいというご要望があれば,何なりとご相談ください.