医工学コース
准教授  木本 晃 (KIMOTO Akira)
E-mail:kimotoa [at] cc.saga-u.ac.jp (メールアドレスは [at] を@に変更してください)

1992佐賀大学理工学部電気工学科卒業
1994佐賀大学工学系研究科電気工学専攻修士課程修了
1997佐賀大学工学系研究科システム生産科学専攻 博士課程修了
1997佐賀大学理工学部 助手
2001佐賀大学理工学部 講師
2004佐賀大学理工学部 助教授
2007佐賀大学大学院工学系研究科生体機能システム制御工学専攻 准教授
2010佐賀大大学院工学系研究科 先端融合工学講座 准教授
専門分野:医用システム,計測工学
所属学会:IEEE,電気学会,計測自動制御学会

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センサ(自然現象をはじめとして様々な対象に関する情報を人間や機械が扱いやすい信号に変換する)は,日常生活には欠くことのできない重要なものであります.本研究では,社会に役立つ新しいセンサやセンシングシステムを開発し,社会に貢献することを目指しております.現在行っている代表的な研究開発を以下に示します.

乳がんチェックセンサの開発

がんの早期発見のためには定期的な検診が必要であります.乳がんの検診は一般にマンモグラフィ―により行われています.しかしながら,装置が大掛かりであることや被ばくなどの問題があります.そこで本研究では,超音波画像と電気インピーダンス画像を同時に測定し,それらを融合した新しいセンシングシステムを提案し,乳がん診断への応用を目指しています.現在,超音波プローブをもとにした積層型センサを開発し,研究を進めております.本システムの開発により簡便でかつ安全な診断が可能になります.




図1 提案センサ

肌状態診断センサの開発

肌は,外界からの有害な刺激から内臓や組織などを守る臓器と言われております.よって,肌の状態を正常に保つことが重要です.そのためには肌の状態をセンシングし,診断する必要があります.現在,様々なセンサが開発されておりますが,肌の状態を正確に測定するのは十分ではありません.本研究では,肌のもっとも表層にあたる角層の保湿状態を正確にモニタリングすると同時に肌の柔らかさをセンシングする新しいセンサの開発を行っております.現在,ハンディタイプのセンサ(1号機)を開発し,実用化を目指しております.将来的には,本センシング手法をヒトの感性工学などへ展開したいと考えております.


図2 ハンディタイプセンサによる肌測定

筋活動解析システムの開発

スポーツ医学やリハビリテーションにおいては筋活動を詳細に把握することが重要である.本研究では,運動中に筋活動から得られる筋の活動電位,微細振動,酸素動態(酸素化,脱酸素化ヘモグロビンの変化)を同時かつ簡便な形でのセンシングを可能とする新しいセンサを開発しております.現在,開発したセンサにより,筋活動測定を行っております.将来的には,ウエアラブル化により,運動中のリアルタイム筋活動測定へと展開する予定です.


図3 提案センサによる筋活動測定